

友人や知人と久しぶりに会い、おしゃべりを楽しむような訪問は、親交を深めたり、旧交を温めたりするのが目的。そうした折のギフトは、形を整えたり、気取ったりしたらかえって他人行儀で堅苦しくなってしまうでしょう。親しいからこそ贈れる品、ふだん着のおつきあいにふさわしい品を選びたいものです。品物は手づくりのケーキやジャム、庭に咲いた花でもいいでしょう。手製の手芸品なども相手によっては喜ばれます。一般的には、先方の好みに合わせ「あの人は○○店のクッキーが好きだから」といった心づかいや、道中で「おいしそうだから買って来たの」「一緒にいただきたいと思って」といった感じで、お菓子やつまみ物、酒などを選ぶと親密感が湧いていいと思います。何でもありそうな家、食品にうるさい、という相手には、私は生花を選びます。花を嫌う人は少なく、日もちのしないものですからダブってもじゃまにならないからです。
地方によっては、晴れ着は祖父母が贈るという習慣が残っていますが、家庭にはそれぞれの祝い方かおるものです。両親の希望を聞いてからお祝いしたほうがよいでしょう。品物の場合は、バスクやネクタイ、靴など身のまわりの品、本や文房具、おもちゃなどで、それぞれ交際の度合いや深さに応じて、お返しを気にしないですむ程度の品物を選びます。晴れ着やそれにちなんだものは十月中旬頃までに届くように、祝い膳に招かれている場合は、当日持参してもかまいません。神社にお参りした帰りに、祖父母や親戚、お祝いをいただいた家へ、千歳あめや簡単な内祝品を持参して挨拶にまわります。昔は、遠い親戚や隣近所へも、千歳あめや赤飯などを配る風習かおりましたが、今では、ごく内輪ですませることが多くなっています。自宅に招き、祝い膳を囲んでもらってお礼としたり、遠方の方へのお返しは、お祝いの半額程度の品物を「内祝い」として送ります。
祝宴などに招いた方へは内祝いは贈らなくていいとされ、同時に、お返しというより、自分の喜びを分けることですから、お祝いをくれた人だけを対象にしなくてもかまいません。世話になる人、心をかけてくれる人などに心のままに贈っていいのが「内祝」です。内祝いは、祝い事の当日からひと月以内に贈るものと心得ましょう。もう一つ、お返しをするのは香典に対してです。こちらは故人に手向けられた金品に対して、確かに供えましたという遺族からの報告と感謝の気持ちの現われです。供養のしるしに、という挨拶をつけるのはその気持ちなのではないでしょうか。